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2026年8月9日礼拝説教要旨

      平 和 を 愛 す る 者 は

 

『あなたがたは、できる限りすべての人と平和に過ごしなさい』。
(ローマ書12章18節)

 

 いま「汚れと争いは、いつの世にか消ゆらん」と新聖歌464番を賛美をしましたが、この曲は「アロハオエ」でハワイで最も有名な歌です。そしてハワイの平和を願う歌です。そこで今日は、この歌ができた背景についてまず話します。

 ハワイのカメハメハ大王の名前は一度ぐらい聞いたことがあるとおもいますが、この人はハワイ諸島を統一し、1810年にハワイ王国を建国し初代国王となった人です。そしてハワイは平和で静かな国でしたが、白人勢力がハワイに上陸して国を奪おうとしたため、ハワイ人たちとの間で熾烈な戦いが繰り広げられた。そして1883年に白人勢力に併合されて王国は滅亡してしまいました。

 そして、それに反対する多くの者は投獄され、最後の王となった第八代リリウオカラニ女王はイオラニ宮殿に幽閉されて、退位を迫られました。そのとき二百人の住民を人質として連れてきて、もし退位しなければ、この者たちを殺すと脅迫されたのです。そこで女王は二百人の命を救うために退位し、ハワイ王国は消滅したのです。そして、この幽閉されたとき、キリスト教徒であったリリウオカラニ女王がこの歌をつくり、ひとときも早く戦いを止めて、平和が来るようにという願いと、滅びゆく祖国の悲哀を重ね合わせて歌ったうたで、1878年の作詞、作曲です。

 さて、今年は81年目の終戦記念日です。そして今日は「平和聖日」として礼拝を守り、平和の尊さを噛みしめたいと思っています。前掲のみ言葉として「できるだけ、すべての人と平和に過ごしなさい」とありますが、人類の平和は神の願いであります。またマタイ福音書5章9節にも、「平和をつくり出す人たちはさいわいである。彼らは神の子と呼ばれるであろう」とあります。この平和は広義では世界平和です。また狭義では人間間の平和です。

 それだのに、人間はなぜ争うのでしょうか。それは人間が罪人だからです。獰猛な肉食動物を怖いと恐れますが、彼らは自分の食べるだけの殺戮しかしませんが、人間は無差別に殺戮をしているのです。人間のほうがよほど獰猛です。しかし神は、平和を愛する者を祝福してくださるのです。昔(3千年ほど前に)イスラエルにソロモンという王がいました。彼は神殿の建築に7年間、そして王宮の建築のために13年間も費やしました。都合20年間です。どうしてこんな長い間、建築に没頭することができたのでしょうか。それは「四方に太平を賜ったから」とあります。つまり、近隣諸国との間に平和があったからです。もし近隣諸国の間に紛争があれば、おちおち建築事業に没頭することはできません。そのように、神は平和を愛する者を祝福してくださるのです。

 今日の日本の繁栄は、太平洋戦争に敗戦して、その後、新憲法を制定して、第九条で戦争放棄を宣言しました。そして、日本人の叡知を平和産業に貢献してきましたので、今や世界中の人が優れた商品として「メイドイン・ジャパン」(日本製)を求めているのです。わたしたちの子供のころは、「メイドイン・ジャパン」は、「安かろう、悪かろう」と言われて粗悪品の代名詞でしたので、こども心にも恥ずかしいことでした。ところが今や、世界中の人が日本製品を求めてくれているのです。それは、日本が平和を守ってきたからです。神は平和を求める者を祝福してくださるのです。

 第二次世界大戦の戦勝国であるアメリカは、5年後に、北朝鮮が共産主義による国家統一をもくろんで南下しましたので、国連の名のもとにアメリカが参戦しましたが、勝利なき戦いで38度線で、1953年に休戦となりました。また、共産主義の北ベトナムの民族解放戦線が共産主義による国家統一をめざして南下したため、それを阻止するために、またアメリカが参戦し、1975年まで15年間もの長い戦いでしたが、勝利することができませんでした。また、1990年にイラクのクウェート侵攻に端を発し、イラク軍をアメリカ中心の多国籍軍が参戦しましたが、イラクが敗れて停戦しました。このように、戦争から戦争を続けたアメリカの国力は著しく低下してしまいました。

 戦後には1ドルが360円だったのが、今は1ドルが160円(8月9日現在)にまでになってしまいました。それは戦争を続けた結果です。戦争は国力を低下させます。ですから戦争は出来るだけ避けたいものです。国民が犠牲になります。

 ところが、今の政治家たちはみな、戦後生まれで、戦争の怖さ、悲惨さを知りません。ですから、憲法を改正するなどと発言していますが、戦争の中を通ってきた者にとっては心配なことです。戦後生まれの皆さんは、今日の日本が、昔から民主主義の国だったかのように思っているかも知れませんが、今日の民主主義は戦後、日本に導入されたもので、基本的人権が保障されたいい時代となりました。           
                                                   坊向輝國