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2010.8.15
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平和を愛する人は神の子と

 

『平和をつくり出す人たちは、さいわいである。彼らは神の子と

 呼ばれるであろう』。       (マタイ福音書59節)   

『あなたがたは、できる限りすべての人と平和に過ごしなさい』

                  (ローマ書1218節)  

 

 今日は65年目の終戦記念日です。そこで『平和』ということに

ついて話します。神は平和の神、そして人類の平和は神の願いです。

ルカ福音書214節に『いと高きところでは、神に栄光があるよう

に、地の上では、み心にかなう人々に平和があるように』と

キリストの降誕のときにみ使いが歌って祝福をしている場面があり

ます。また、ローマ書1218節には『あなたがたは、できる限り

すべての人と平和に過ごしなさい』とあります。このように神は

平和の神、平和を愛される神です。

 

 それなのに、なぜ人類は争いを好むのでしょうか。ある戦争学者

がこんなことを言っています。『人類の歴史は戦争の歴史である。

数千年の人類の歴史の中で、四分の三は地球上のどこかで戦争が

あった』。また、ある人は、『過去2500年間で902回の戦争が

勃発し、1516回の内乱があった』また『20世紀に入るとそれ

8倍になった』と言っています。

 

 肉食動物でさえ、必要以上の殺戮をしないと言われているのに、

人類はなぜこのような争い、戦争を好むのでしょうか。それは

人間が罪人だからです。そして人類が罪人でいるかぎり戦争は

絶えません。

 

 ローマ書314節に『彼らの口は、のろいと苦い言葉で満ちて

いる。彼らの足は、血を流すのに速く、彼らの道には、破壊と

悲惨とがある。そして、彼らは平和の道を知らない』とありますが、

ここに書かれているのは罪人の姿です。これでは決して幸福にはなれ

ません。神の前に悔い改めて、神から罪を赦していただくことが

大切なのです。

 

 旧約聖書の中にソロモンという王が登場しています。彼の時代は

『ソロモンの栄華』といわれるほど繁栄した時代でした。そして

ソロモンは7年間をかけて神殿建築をし、その後に13年間かけて

王宮を建築したのです。都合20年間も建築事業に没頭できたのは、

『四方に太平を賜ったから』と書いているように、周囲の国々と

平和だったからです。

 

 今日の日本の経済的繁栄は、1945年(昭和20)に、第二次

世界大戦に負けた日本が、新憲法で『戦争放棄』をして、その

叡知を平和産業に貢献してきたからです。日本製のことを

『メイド・イン・ジャパン』といいますが、今は世界のブランド

になりました。しかし、わたしたちが若かった頃は、『メイド・

イン・ジャパン』といえば「安かろう悪かろう」といわれ、

粗悪品の代名詞だったのです。それが今や高級品になって世界中で

日本製が争って買われているのです。それは戦争放棄をして平和

産業にその叡知を注いできたからです。神は平和を愛するものを

このように祝福してくださるのです。

 

 それに対して、戦勝国であるアメリカは、日本に勝利をした後、

国連軍として朝鮮戦争に介入し、勝利なき戦いをし38度線で休戦

をしたのです。(韓国と北朝鮮は今も休戦状態なのです)。また

その後はベトナムでフランスから植民地支配から独立をしようと

する北ベトナム軍との戦争に、フランスの肩代わりとして参入して、

ホーチミンの率いる共産軍と戦いましたが、北ベトナム軍の勢力に

は抗することができず、南ベトナムの首都サイゴンは陥落し、

アメリカ軍はベトナムから完全に撤退をしたのです。

 

 またイラクのフセインがクーエートに侵攻したのをきっかけに

アメリカは再びイラクに兵を進めました。これがまだ記憶に新しい

『湾岸戦争』でした。しかしフセイン政権を倒したものの、いまだ

膠着状態で、軍隊を撤退することもできずにいるのです。そして

また、アフガンに大量の軍隊を送り込み、これも勝利を得ることも

できず、戦いは泥沼化しているのが現状です。

 

 このように第二次世界大戦後、世界の自由主義を守るためという

名目で戦いを繰り広げてきたため、その膨大な戦費のために

アメリカの国力は極端に低下をしていったのです。たとえば戦後

GHQ(連合国総司令部)が決めた日本の円の相場が360円だった

のに、今は(先週は)1ドル84円と、かつての四分の一にまで低下

したのです。つまりアメリカドルの値打ちがかつての四分の一にま

でになったというのです。これが戦争放棄をした国と戦争に明け暮

れた国との65年後の相違なのです。

 

 最後に、ガラテヤ522節『御霊の実は、愛、喜び、平和、

寛容、慈愛、善意、忠実、柔和、自制』とありますが、ここにも

ありますように、御霊に満たされたら平和な人、平和をつくり

だす人となれるのです。

 

 追加、戦後にGHQによって1ドルを360円と定められました

が、アメリカの貿易赤字の結果、1985年竹下蔵相のときに

『プラザ合意』により変動為替制度に変わり、1ドルが242円と

なりました。その後、為替の変動により1ドルが84(814

現在)にまでなりました。

                       (Aug,15,2010)